目標

 

目標を持った方がいい

そういって20歳の後輩を諭す

今年30歳になる先輩がいた

 

正直めちゃくちゃくだらないなと思った

その考え方が古すぎるのではないかと

 

なんでもいいから目標をもってそれに向かって歩む

シンプルで綺麗なように思える

でも目標は呪いだ

何十年も生きてて同じ思いを同じ熱量で抱えられる人間なんてそうそういない

気が変わる

自分の人生も変わる

その中で「でも私はこれを目標として生きてきたから、今までの努力を無駄にしないように目標を達成しなきゃ」

そういう思考に陥るのではないか?

そう思う

目標というのは職業なのか?

何でお金を稼ぎたいか?

それなら明確でいいと思う

私たちはこの世に生まれた以上

生活をしていかなくてはいけない

家を借りて光熱費を払い税金を払い

年金を払い食費を稼がなきゃいけない

そのためには毎月まとまったお金がいる

そのお金を稼ぐ手段を一般的には目標と呼んでいるのだろうか

寒々しいなと思ってしまった

 

地方から出てきた絵に描いたような女

クラブのvip席に座ることをイケてると思っているような女

 

麻布競馬場の本を今読んでいる

 

東京という街が大好きだ

深夜料金に切り替わったタクシーの窓から東京タワーのぼんやりとした灯りを見ているとこの夜は自分だけのものなのではないかと錯覚する

 

この街にいれば何でもできる気がする

 

魔法だ

 

でもその魔法は一部の人間にとって呪いだ

 

私もその一部なのかな